2017年3月28日火曜日

スリランカの教育と最近の仕事に関して


今回はスリランカの教育(きょういく)に関して少し説明します。


スリランカの教育は5・4・2・2制です。
どういうことかというと、
①初等教育(しょとうきょういく)5年間(日本の小学校)
②中等教育前期(ちゅうとうきょういくぜんき)4年間(日本の中学校)
③中等教育後期(ちゅうとうきょういくこうき)2年間
④高等教育(こうとうきょういく)2年間(日本の高校)となっています。
義務教育は②の中等教育前期までです。
※初等教育が始まるのが5歳からなので日本よりも1年早く義務教育(ぎむきょういく)が始まります。


スリランカは、公立(こうりつ)学校がほとんどで、その授業料(じゅぎょうりょう)はすべて無料(むりょう)です。
国全体で教育に力を入れていてスリランカの識字率(しきじりつ)は92.5%で途上国(とじょうこく)の中ではとても高い数字だと言えます。

小学校は、1学期から3学期に分かれていて学期末にはテストがあります。テストで良い成績が取れないと落第してしまいます。
なので、ほとんどの生徒が学校が終わってから塾に通っています。

小学5年生の最後にテストがあり、その成績によって行ける中学校が決まってしまいます。
そのこともあって、小学生は運動をするよりも勉強を優先するので、
運動を始める年齢が11歳や12歳になってからとなっています。
これは子供にとっては非常(ひじょう)に遅い年齢と言えます。
12歳でゴールデンエージを迎(むか)えるので、その前の準備段階(じゅんびだんかい)で色々な運動をしておかないと基礎体力(きそたいりょく)がつかず、折角(せっかく)のゴールデンエージを棒(ぼう)に振ってしまいます。


今は学期末のテストの最中(さいちゅう)なので、基本的に学校が終わってからの部活はありません。
でも、テスト終了後にサッカーの全国大会があるので、学校によってはテスト期間中でも部活をしています。

教えているチーム

今週は、以前からJICAの隊員が指導しているU-13のサッカーチームに指導に行くことになりました。
お昼は、幼稚園に行ってボールを使った運動を教えています。

このように、サッカーを教えてほしい、運動を教えてほしいと言ってくれるところはたくさんあります。
それを教えられる人や運動の重要性を知っている人が少ない、もしくはそれが出来ない環境(かんきょう)があります。

時間はかかるかもしれませんが、その重要性をいろんな人に伝えて行きたいと思います。
そうすればスリランカからも有能なスポーツ選手が出てくるかもしれません。


2017年3月20日月曜日

ジャフナに来てから2週間が経過


ジャフナに来て2週間が経ちました。
仕事の内容はまだはっきりと決まっていませんが、少しずつ色々なところに行って、サッカーを教えています。

毎日行っているのは、家の近くにあるセントパトリックス学校で、放課後にU-12の選手達にサッカーを教えています。初日は全く言うことを聞いてくれず、練習になりませんでした。
次の日からは、ドリブルで競争(きょうそう)するなど、わかりやすい練習を考えてみたら、何とか練習になりました。
ただ、まだまだ細かいところが伝えられず、言葉の壁(かべ)と練習内容の工夫(くふう)が必要(ひつよう)だなと感じています。

ジャフナはサッカーがともて盛んで、いつも行っているセントパトリックス学校は、昨年(さくねん)の全国大会で準優勝(じゅんゆうしょう)したほどの強豪校(きょうごうこう)です。

セントパトリックス学校のU-19の選手達
 
先週の土曜日は、近くのサッカー場でサッカー教室をしました。このサッカー教室は、子供なら誰でも参加することが出来るので、何人来るのか全く予想(よそう)が出来ません。

その時になって練習を考えなおさなくてはいけないので、臨機応変(りんきおうへん)に練習をしなくてはいけません。
でも、いろんな子供に触れ合うことが出来るのでとても刺激的(しげきてき)です。


サッカー教室を行ったサッカー場

その仕事とは別なのですが、幼稚園(ようちえん)に行って、日本の子供とスリランカの子供の体力の違いを比べるためにデータ収集(しゅうしゅう)をしています。
幼稚園の子供はどこの国でもとてもかわいく、純粋(じゅんすい)です。

幼稚園の子供達

スリランカは、日本と比べるとスポーツを始める年齢(ねんれい)が遅く、体育の授業も座学(ざがく)が中心なので、走り方や体の動かし方がうまくありません。
日本の子供と比べることで、運動の大切さを知ってもらうためにこのデータ収集をしています。今後幼稚園だけでなく、小学校でもデータの収集が出来たらと考えています。
 

2017年3月15日水曜日

南アジア・日本U-16サッカー交流戦とコーチングセミナー


3月11日から日本、スリランカ、ネパール、ブータンの4か国で交流戦が行われました。
詳しい結果などは日本サッカー協会のHPをご覧になってください。

http://www.jfa.jp/social_action_programme/SportForTomorrowU16_2017/



大会2日目に行われた、スリランカvsブータン、日本vsネパールの試合を見ることが出来ました。
日本代表は、テクニック、組織力、持久力など全ての面でほかの国より優れていました。
ただ、スリランカ、ネパール、ブータンにも優れている面があり、それぞれの国の特徴(とくちょう)を今後伸ばしていって、足りないところをおぎなっていけば、アジア全体のサッカーレベルが上がっていくと思います。


今回の一番の目的は、3月13日に行われたJFAコーチングセミナーの見学でした。


以前に横浜Fマリノスやラオス代表の監督を務めた木村浩吉さんが参加国の指導者(しどうしゃ)に向けて講義(こうぎ)を行い、日本の指導方法や日本サッカーの歴史を紹介して、どうやって日本がアジアのトップになったかということを伝えました。
http://www.jfa.jp/news/00012899/

私もトレーニングの見学と講義に参加させていただきました。スリランカからは約50人の指導者が参加して、とても熱心に木村さんの講義を受けていました。

スリランカのサッカーを強化するには指導者の育成(いくせい)が必須(ひっす)です。今回のセミナーはスリランカサッカーにとって大きな一歩となりました。

今後、スリランカの指導者が自分たちでこのようなセミナーを開けるようになれば、もっと指導者の質も向上(こうじょう)するし、スリランカサッカーも強くなることが出来ると思います。

2017年3月11日土曜日

ジャフナ到着、仕事開始!!


約2ヶ月の語学研修が終わって、ようやく3月7日に職場(しょくば)があるジャフナに赴任(ふにん)しました。

私の赴任先(ふにんさき)はジャフナサッカー連盟(れいんめい)という機関(きかん)で、サッカーの普及(ふきゅう)、サッカー大会の実施(じっし)、トレーニングセンターの運営(うんえい)などを行っています。 

3月7日に到着して、その夜に一緒に働く同僚(どうりょう)に会いました。彼の名前はバーティ(Berty)といって普段は学校の先生をしています。
彼は、放課後にサッカーを教えていて、日本に2回コーチの研修で来たことがあり、とても勉強熱心です。
また、JICAボランティアのこともよく知っていて、いつでも相談に乗ってくれます。
バーティの学校の生徒達

ジャフナサッカー連盟にはもう1人同僚(どうりょう)がいて、彼の名前はアントニピッライ(Anthonipillai)といって以前学校の先生をしていていました。今は定年退職(ていねんたいしょく)して、普段はサッカー連盟の仕事をしています。


3月8日から早速バーティの学校で、U-19とU-17の練習を任されました。


最初は、とにかく言葉が通じないし、タミル語がなかなか出てこないので説明するのに苦労しました。
その日は、シュートの練習をしたのですが、自分の思うような練習は出来ませんでした。
次の日は、もう少し簡単なメニューを考えて、ホワイトボードを使って説明したので、前日よりはうまく出来ましたが、まだまだタミル語で伝えることが出来ません。

その二日間で強く感じたのは、「言葉がしゃべれないと、伝えることは出来ない。」でした。
説明するときには、極端(きょくたん)に悪い例と極端に良い例をやってみたのですが、細かい部分がうまく伝えられませんでした。

語学は毎日の積み重ねなので、コツコツやっていこうと思います。

最後にバーティが教えているU-15、U-13の練習風景と試合風景をアップします。試合でビブスを着ているほうがU-13です。










2017年3月3日金曜日

U-15日本代表 スリランカ遠征メンバー発表


いよいよ、スリランカ遠征の日本代表メンバーが発表されました!!

以下日本サッカー協会HPより引用
http://www.jfa.jp/news/00012781/

スタッフ

監督:有馬 賢二 アリマ ケンジ(日本サッカー協会 ナショナルコーチングスタッフ/ナショナルトレセンコーチ)
コーチ:廣山 望 ヒロヤマ ノゾミ(日本サッカー協会 ナショナルコーチングスタッフ/JFAアカデミー福島)
GKコーチ:水原 大樹 ミズハラ ヒロキ(日本サッカー協会 ナショナルコーチングスタッフ/横浜FC)
コンディショニングコーチ:中馬 健太郎 チュウマン ケンタロウ(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ/ジュビロ磐田)

選手

GK
1 山田 大樹 ヤマダ タイキ(鹿島アントラーズジュニアユース)
12 鈴木 彩艶 スズキ ザイオン(浦和レッズジュニアユース)
DF
2 半田 陸 ハンダ リク(モンテディオ山形ジュニアユース村山)
6 下川 太陽 シモカワ タイヨウ(セレッソ大阪U-15)
4 古薗 汰久己 フルゾノ タクミ(JFAアカデミー福島U15)
5 鈴木 海音 スズキ カイト(ジュビロ磐田U-15)
3 佐古 真礼 サコ マアヤ(東京ヴェルディジュニアユース)
MF7 荒木 遼太郎 アラキ リョウタロウ(ロアッソ熊本U-15)
8 渡辺 綾平 ワタナベ リョウヘイ(横浜F・マリノスジュニアユース追浜)
10 青島 健大 アオシマ ケンタ(清水エスパルスジュニアユース)
14 成岡 輝瑠 ナルオカ ヒカル(清水エスパルスジュニアユース)
16 角 昂志郎 スミ コウシロウ(東京武蔵野シティフットボールクラブU-15)
18 植田 啓太 ウエダ ケイタ(横浜F・マリノスジュニアユース)
FW
9 西川 潤 ニシカワ ジュン(横浜F・マリノスジュニアユース)
13 吉田 有志 ヨシダ ユウジ(セレッソ大阪U-15)
11 池端 今汰 イケハタ キョウタ(ジュビロ磐田U-15)
15 中野 桂太 ナカノ ケイタ(京都サンガF.C.U-15)
17 須藤 直輝 ストウ ナオキ(大宮アルディージャジュニアユース)
※U-15日本代表=FIFA U-17ワールドカップ2019出場を目指すチーム

スケジュール

3月10日(金)AM/PMトレーニング
SFTプログラム 南アジア・日本U-16サッカー交流
3月11日(土)19:00vs U-16スリランカ代表(Racecourse Ground)
3月12日(日)19:00vs U-16ネパール代表(Racecourse Ground)
3月13日(月)AM/PMトレーニング
3月14日(火)17:00U-16ブータン代表(Racecourse Ground)
※時間はすべて現地時間
※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。



昨日は、U-16スリランカ代表の練習を見学してきました。

以前セレクションの時に何人かの選手を見たのですが、その時よりも練習に対する姿勢が変わったように感じました。



スリランカ代表は、約一ヶ月間のトレーニングを行っており、日本サッカー協会から派遣されているコーチと協力隊員が中心となって強化を行ってきました。
その成果が表れたんだと思います。



選手達には、アジアのトップである日本と対戦して色々なことを感じて、これからに繋げていってほしいです。



野球スリランカ代表、西アジア野球選手権優勝!!



今回は自分の仕事ではないのですが、スリランカ野球隊員のことを紹介します。

スリランカでは色々なスポーツが盛んですが、クリケットが一番人気があります。
サッカーは2番目か3番目で、野球は4番目、5番目といったところです。

でも、昔から協力隊の野球隊員がスリランカで仕事していて、本当に少しずつですが野球の競技人口(きょうぎじんこう)も増えています。

普段は野球を広めるための仕事をしているのですが、指導者(しどうしゃ)が少ないこともあって代表チームに協力隊がコーチとして参加しています。

ミーティングしてるところ


今、西アジア野球選手権が行われていて、スリランカ代表が参加していました。
スリランカ、パキスタン、ネパール、イラン、イラクの5チームで争われ、見事スリランカ代表が優勝しました。

隊員が指導しているところ

これは間違いなく今まで協力隊の仕事の成果(せいか)と言えます。
協力隊の仕事は、2年間で成果を出すのは難しいですが、一つ一つの積み重ねがこういった結果に結びつくことを証明(しょうめい)してくれました。
守備の練習

今後は東アジアの代表と対戦する予定ですが、まだはっきりした日程や対戦は未定です。


サッカーもいつか成果が出せるように日々の仕事に取り組んでいきたいと思います。